2021年度教科書改訂について

STfunの藤間です!

 

 

今回は、2021年度教科書改訂についてお話します。

 

 

今年度、つまり2020年度に、小学校では「学習指導要領の改訂」が行われました。

 

 

これにより小・中・高校で使われている教科書の内容が少しずつ変更されていきます。

 

 

変更といっても学習する中身自体はそれほど変わらないようですが

 

 

「英語」に関しては大きな変更がなされるという発表がありました。

 

 

現在の小学5、6年生の英語の授業は「外国語活動」として英語の導入部分(アルファベットや簡単な英単語など)のみを学習しており、通知表には成績として反映されませんでした。

 

 

しかし今年度より英語は正式な「外国語」という教科として成績に反映されるようになりました!

 

 

これに伴い今まで小学5、6年生で実施していた「外国語活動」の授業を

 

 

小学3、4年生の授業で前倒しで実施するようになりました。

 

 

つまり小学校での英語学習のスピードが早まったことにより、同時に中学英語のスタート内容が少し難しくなり、さらに中学校3年間で学ぶ単語数が約2倍に増えると言われています。

 

 

また、現在の中学1、2年生は途中で教科書が変わることになるので

 

 

教科書進度のギャップが生じる部分もあるので注意が必要です。

 

 

新中学1年生は、新学習指導要領によって改訂された教科書の内容で、来る2024年2、3月の高校入試を受けるので「ちゃんとした過去問がない」状況になります。

 

 

そしてこの教科書改訂は、実際には高校生の学習内容が大きく変わることになります。

 

 

高校1年生は2022年、高校2年生は2023年、高校3年生は2024年と毎年教科書が改訂される教科が出てきます。

 

 

社会科だけでも「歴史総合」という、日本の歴史と世界史が合わさった内容を学習する教科や、公民に近い内容で「公共」という教科などが履修科目となります。

 

 

それ以外にも「論理国語」「理数探求」などの専門性に富んだ科目も増え

 

 

2025年1月に実施予定の大学入学共通テストから、これら新教科が反映された内容に変わっていきます。

 

 

中学生の話に戻りますが

 

 

国語
まず国語は「すべての学習の基盤」という位置づけになります。

 

 

 

なので高校入試・大学共通テストでも文理関係なく問題文の量が増えていくと考えられます。

 

 

文章量だけでなく、資料を見て「読み取る・読み解く」問題が増えます。

 

 

グラフ・資料などを活用しあらゆる教科でも「読み取る力」が重要になってくるということです。

 

 

近年では子どもの「語彙力の低下」が問題視されています。

 

 

高校入試の国語では「小学校で習う漢字の書き取り問題の正答率が低い」というデータが出されました。

 

 

これに対して「そもそも聞いたことない言葉が問題になっているので、言葉のイメージすらできない」

 

 

英語では「日本語訳の意味」がうまく理解できない、問題文の問いに対して「何を聞かれているのかうまく理解できない」

 

 

こういった子どもが増えているのが現状だそうです。

 

 

数学
「数学なんて社会に出ても役に立たない」「方程式なんて覚える必要性がない」など数学嫌いな子どもが多いと思います。

 

 

なので今回の改訂では「数学は日常生活で役に立つ」ということを重点においた内容となっているようです。

 

 

たとえば「桜の開花予想」「Tシャツの制作」などを、数学を用いて工夫して考えさせるようにしています。

 

 

社会科の時差計算、理科の食塩水濃度の計算などから「他教科とのつながり」を意識させる工夫もされます。

 

 

理科・社会
一見、暗記科目というイメージが強い2教科ですが近年「記述問題」が増えています。

 

 

今後は「見方・考え方」に基づいた内容が入ってきます。

 

 

理科であれば「なぜこの実験をするのか、なぜこの実験器具を使うのか、それを使うことによってどのような結果が得られるのか」など、ただ手順を覚えるのではなく手順の「意味」を理解する必要があります。

 

 

SDGs
どこかで聞いたことがある人もいるかと思います。

 

 

SDGsとは「2030年までに世界が解決しなければならない17の課題」を指します。

 

 

例を挙げると貧困、平等、環境問題、平和に関する事柄です。

 

 

そしてこのSDGsに対して何を考えていかなければならないか自分の考えを述べさせる問題が高校入試でも増えてきています。

 

 

最後に、冒頭でも少し触れましたが「中学英語の改訂」の詳細です。

 

 

これまでの中学1年生から始まる英語の授業は、アルファベットの復習、be動詞の使い方、自己紹介などが導入部分で学習する内容でした。

 

 

しかし新学習指導要領では小学5,6年生のうちにある程度の英語を学習している前提で始まるので、いきなり難易度が高くなります。

 

 

小学校の授業では、中学1年で習うcanや過去形を「聞いて、実際に喋って使う」練習をしていたり

 

 

ゲームをしながら英単語を学ぶ授業スタイルが多いのですが

 

 

単語を書いて覚えたり、文法の勉強をしていない小学校が非常に多いです。

 

 

今回の改訂により中学1年の前半では「文法の説明」が簡単にしか書かれない

 

 

ページの一部分に「小学校で習った単語」という項目があり、ある程度の単語は知っている前提で教科書が進んでしまいます。

 

 

なので中学にあがる前に英単語や、中学1年で本来習う文法を事前に理解しておく必要があります。(地域によっては中学二年で習う範囲が入る場合もあります)

 

 

中学校3年間で学習する単語数は約1200語でしたが、今後は約2300語になります。
その中で最低限使えるようにしてほしい必須単語は1000語あり、うち468語は今後小学校で学習する単語なのです。

 

 

また、新中学2、3年生にも単語数の増加による影響は大きく、これまで1200語を習得するペースで学んできたのに急に2300語の習得ペースで単語を覚えなければなりません。

 

 

そして先述の環境問題や科学技術の発展などSDGs関連の、専門性の高い内容が英文読解として出題されるパターンが増えてきます。

 

 

今後の高校入試では、5教科ともに思考力、表現力が求められる問題が増えます。

 

 

その点において特に英語、理科が難しくなるので、これまでの過去問にないパターンの問題も出てくる可能性が高いです。

 

 

記述だけでなく図やグラフなどを読み取る問題も増えるので、これからはアウトプット力(覚えた語句を説明できる力)を磨くことが重要になってきます!!

 

 

英語は記述以外にリスニングも重点化されるので、日頃から英文に触れる機会を増やしておくこともポイントになってきます。

 

 

このリスニング対策に関しては、STfun名物「速読英単語」でバリバリ鍛えていきたいと思います!!